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玄関収納は「帰宅動線」で考えると劇的にラクになる

帰宅後の5分間が、毎日のストレスを決める

家に帰ってきたとき、玄関でどれだけスムーズに動けるかって、実は毎日の暮らしの快適さにかなり影響するんです。

特に子どもを連れて帰宅したときは、両手に荷物を持ったまま靴を脱いで、上着を脱いで、バッグを置いて、子どものリュックを受け取って……と、玄関だけでやることがいっぱい。雨の日なら、濡れた傘やレインコート、泥のついた靴まで加わります。

この一連の動作がスムーズにできるかどうかは、玄関収納の設計にかかっています。

我が家は子どもが2人いて、保育園と小学校のグッズがそれぞれあります。靴だけでも家族4人分でかなりの量。外遊び用のボール・自転車用ヘルメット・雨の日の長靴・季節のアウター・習い事のバッグなど、考え始めると玄関に置きたいものはどんどん増えていきます。

実際に家づくりのとき、「玄関に何を置きたい?」と家族全員分を書き出してみたら、想像以上にたくさんありました。

しかも、玄関収納は単純に「収納量が多ければいい」というものでもありません。収納がたくさんあっても、靴を脱いでから収納まで何歩も歩かなければならなかったり、扉を開けるために荷物をいったん床に置く必要があったりすると、だんだん使わなくなってしまいます。

だからこそ、玄関収納は「どれだけ入るか」ではなく、「帰宅後の動線に合っているか」を最優先に考える必要があると気づいたんです。

我が家の玄関収納、こうなっています

玄関を入ってすぐ右手にシューズクローゼット、正面奥に土間収納スペースを設けました。

シューズクローゼットは引き戸タイプにして、開け閉めの手間をできるだけなくしています。靴を脱いだらそのまま横にスライドして収納できる動線にしたことで、子どもも自分で靴をしまえるようになりました。

「靴を脱ぐ→靴を持って歩く→収納する」という動作ではなく、「靴を脱ぐ→すぐ横にしまう」とできるだけシンプルにしたことがポイントです。

子どもに片付けをしてもらいたいなら、大人が使いやすい収納ではなく、子ども自身が使える収納にすることも大切です。棚が高すぎたり、扉が重かったりすると、結局「ママやって」となってしまいます。

土間収納は少し広めにとって、ベビーカー・自転車用品・外遊び道具・アウトドアグッズをそのまま置けるようにしています。

ここで便利だと感じているのが、「家の中に入れたくないもの」を一時的に置いておけること。

公園で遊んだあとのボールや砂のついた外遊び用品、雨の日の長靴などを、いきなり室内に持ち込まずに済みます。汚れたまま持ち込める場所があることで、家の中に砂や泥が入ってくることがぐっと減りました。

また、子どもが大きくなると、ベビーカーがなくなった代わりに自転車や部活動の道具、スポーツ用品などが増えていくこともあります。

「今必要なもの」だけで収納の広さを決めるのではなく、5年後、10年後に玄関に何が増えているかまで想像しておくと、収納計画を考えやすくなります。

上着をかけるためのハンガーポールも玄関ホールに設けました。

帰宅したらすぐそこに掛けられるので、リビングのソファに上着が置かれる問題が解消されています。

これも実際に暮らしてみると、「収納場所があること」以上に「脱いだ場所の近くに収納があること」が重要だと感じます。

収納する場所が遠いと、つい一時置きしてしまう。でも一時置きしたものは、そのまま定位置になってしまうんですよね。

全体的に「帰宅してから手を洗うまでの動線上に収納を配置する」ことを意識した設計です。

靴をしまう、上着を掛ける、バッグを置く、手を洗う。

この一連の流れの中に収納を組み込んでおくと、「片付けるために頑張る」というより、「いつもの動作の中で自然に片付く」玄関に近づいていきます。

失敗した玄関収納の話

正直に言うと、最初の設計では土間収納を省こうとしていました。

「そこまで必要かな?」「スペースがもったいないかな?」と迷っていたんです。

玄関はできるだけ広く見せたいし、収納に面積を使うくらいなら、リビングや収納室を広くしたほうがいいのではないか。そんなふうに考えていました。

でもショールームで実物の玄関を体感して、「土間がないと我が家は絶対に無理だ」と確信しました。

実際に暮らしてみると、ベビーカーや外遊び道具はもちろん、季節用品や大きな荷物の置き場所としても土間収納が活躍しています。

あの判断をしていなかったら、毎日玄関が荷物だらけになっていたと思います。

もうひとつの失敗は、シューズクローゼットの棚の高さを固定にしてしまったこと。

子どものスニーカーと大人のブーツでは必要な高さが全然違うのに、固定棚にしたせいでデッドスペースができてしまいました。

靴の種類は、暮らしているうちに変わります。子どものサイズが大きくなれば靴も変わりますし、季節によってサンダル、スニーカー、長靴、ブーツなど必要な高さも変わります。

「今持っている靴が全部入れば大丈夫」と考えるのではなく、棚の高さを変えられるようにしておけば、収納の使い方にかなり余裕が生まれます。

可動棚にしておけばよかったと今でも思っています。

また、傘立てのスペースを設けなかったのも誤算でした。

家族4人分の傘がどこに置くかわからなくなり、結局玄関の隅に立てかけているという残念な状態になっています。

傘は細いから、それほど場所を取らないように感じます。でも家族分になると本数も増えますし、折りたたみ傘、子ども用の傘、レインコートなども考えると、意外と収納場所に困るものです。

次に家を建てる機会があれば、絶対に傘収納を設計に組み込みます。

帰宅動線から考える玄関収納の選び方

実際に暮らして気づいた、玄関収納を選ぶときのポイントをまとめます。

まず大切なのは、玄関からの動線上に収納を置くこと。

靴を脱いだ場所のすぐそばに靴の収納があり、上着を脱ぐ場所のすぐそばにハンガーがある。この「その場で完結できる収納」が、帰宅後の動線をスムーズにしてくれます。

さらに、家族それぞれの「一時置き場」を決めておくのもおすすめです。

たとえば、子どものリュックはこの棚、習い事のバッグはこの場所、鍵はここ、郵便物はここ、と決めておけば、帰宅するたびに「どこに置こう?」と迷う必要がありません。

特に鍵や印鑑、マスクなどの小物は、玄関に小さな収納スペースをつくっておくと便利です。

次に扉の選び方。

毎日使う収納に開き戸をつけると、開け閉めの動作が増えてじわじわとストレスになります。

もちろん開き戸にも、収納内部を隠しやすいなどのメリットがあります。大切なのは、どこを「毎日頻繁に使う場所」にするのかを考えることです。

使用頻度の高い場所なら、引き戸やオープン収納にすることで、帰宅後の動作数を減らせます。

子どもが自分でしまえる高さの棚を設けることも重要です。

靴を自分でしまえる高さ、上着を自分でかけられる高さ、バッグを自分で置ける高さ。

これができるかどうかで、毎日の「片付けて!」の声かけが大きく変わります。

そして土間を少し広めにとること。

土間収納があるかないかで、玄関まわりの使い勝手はまったく違います。

ただし、土間収納を広くすればするほど正解というわけでもありません。玄関に置きたいものをリストアップして、それぞれに必要なスペースを考えてみることが大切です。

ベビーカーを置くなら、実際に広げたときのサイズだけでなく、人が横を通れる幅も必要です。自転車を置くなら、出し入れするときにハンドルを動かせる余裕も考えておきたいところ。

「収納できるか」だけではなく、「取り出せるか」まで考えておくと、暮らし始めてからの後悔を減らせます。

汚れものを持ち込める・大きなものをそのまま置けるというメリットは、実際に暮らしてみて初めてわかる大きさです。

玄関は「家族全員が使う収納」として考える

玄関収納を考えるとき、意外と忘れやすいのが家族それぞれの使い方です。

大人にとってはちょうどいい高さでも、子どもには届かない。大人には軽い扉でも、小さな子どもには開けにくい。

収納は「誰が使うのか」まで考えて初めて、本当の使いやすさが決まります。

たとえば、子どもの靴は低い位置、大人の靴は上の段。子ども用のバッグや帽子は手の届く高さにまとめる。毎日使う上着は玄関近くに掛け、季節外のものは別の収納へ移す。

このように使用頻度と年齢に合わせて場所を分けるだけでも、玄関の散らかり方は変わってきます。

また、子どもが成長したときに収納方法を変更できるよう、可動棚や高さを変えられるハンガーパイプなどを取り入れておくのも一つの方法です。

家は何十年も暮らす場所だからこそ、「今の家族」にぴったり合わせすぎないことも大切なんです。

これから家づくりをする人へ

玄関収納は「入る量」より「使いやすさ」を優先して考えてみてください。

たくさん入っても使いにくければ、ものは結局外に出てきます。

帰宅後の自分と家族の動きを頭の中でシミュレーションしながら、「ここで何をするか」「何を置きたいか」を書き出してみると、必要な収納の形が見えてきます。

特におすすめしたいのは、実際の帰宅シーンを細かく想像してみること。

「仕事から帰ってきて、バッグはどこに置く?」
「子どもは靴をどこで脱ぐ?」
「雨の日、濡れた傘はどこへ置く?」
「冬にコートを脱いだらどこへ掛ける?」
「ベビーカーを使わなくなったら、その場所には何を置く?」
「買い物帰りに両手がふさがっていたら、収納の扉を開けられる?」

こうして一つひとつ考えていくと、図面を見ているだけでは気づきにくかった問題が見えてきます。

また、モデルハウスで実際の玄関を体感してみると、図面ではわからなかった動線のイメージがつかみやすくなります。

玄関に立って、靴を脱ぐ。収納を開ける。バッグを置く。上着を掛ける。そして室内へ進む。

実際に自分の身体を動かしてみると、「ここは少し狭いかも」「この高さなら子どもでも届きそう」といった感覚が分かります。

収納量だけでなく、扉の開き方や人の動きまで確認できるのが、実物を見る大きなメリットです。

ぜひ実物で確かめてみてください。

玄関は家の顔でもありますが、同時に家族みんなが毎日何度も使う「暮らしのスタート地点」でもあります。

見た目がすっきりしているだけではなく、帰宅してから自然に片付けができ、次の行動へスムーズにつながる。

そんな玄関をつくることができると、毎日の帰宅がちょっと嬉しくなりますよ。

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